7月14日:masterclass (その3、本当は5回目)

今日の午後はmasterclassに行ってきました。
今日はソロの曲を中心とした室内楽の曲の演奏で、自分が以前練習した曲、今練習している曲があってとても勉強になりました。

1. "Bruch: eight Pieces for Clarinet , Viola, and Piano, Op.83)"より (Cl. Fatima)
ECMで現代曲を始める前に、日本にいるビオラ奏者の友人との合奏を目指して楽譜を買って練習していた曲です。いつか演奏するぞ!
Richie先生からの指摘は:
violaとclarinetはほぼ同じregisterの楽器なので合わせることばかり意識せずに自分を主張すること。最後の長調になるところは悲しい雰囲気をひきずらないで、フレーズごとに音は上向きな明るさを持つ音で。
クレッシェンドがあるところはその前で十分に落としてから大きくすることで、もっと音楽の表現が深まる。

2. "Krzysztof Penderecki: Prelude" (Cl. Arianna)
この作曲家の作品を聴いたのは初めてでした。3分ほどの小品の中に静も動も、低音域も高音域も全ての要素を含んでいるような魅力的な曲でした。あ〜、これ演奏してみたいなぁと思って聞いていました。
Richie先生はこの曲を使って、Ariannaに面白い実験をさせました。最初は座奏で何小節か吹き、吹きながらゆっくりと立ち上がって立奏で続きを吹く。または、座奏で吹いたのと同じフレーズを立奏でも吹く。立奏の方が音の響きはよくなりますが、吹いているにつれて口を締めてしまって、高音域や跳躍の時のアンブシュアのコントロールが難しくなるので、日頃の練習でも座奏と立奏を両方取り入れて、自分のアンブシュアがどのように変わっていくかを観察することが大事だと言っていました。Richie先生は今でもそのように練習して本番に備えているそうです。

3. "Bernstein: Sonata"より (Cl. Ryan)
今まさに練習している曲だったので身を乗り出すようにして見学してしまいました。
Richie先生からの指摘は:pianoが細かい動きをするところは、クラリネットはゆったりとした長いフレーズを吹いているのだが、そこで前のめりになって急いでしまうとpianoのせっかくの動きが生きてこない。この部分は丁寧に、super legatoで音をつなげていく。そのためには、短い単位で(ほんの数音ごとに区切って)ゆっくりと練習をすること。音が滑らかにつながった時に自分がどんな動きをしていたかを観察すること。
演奏する時に無駄な動きはしない。expressiveにするために自然に生まれる動きは何度演奏しても同じ動きになるはずだが、緊張感などで生まれる動き、音楽に関係のない意図的な動きは演奏を(表現を)妨げるのでやめること。Ryanは息を入れる瞬間の肩が上がる動きを何度も直されていました。

4. "Lutoslawski: Dance Preludes"より (Cl. Jack)
これも練習している曲なので興味津々。Jackの演奏は綺麗にまとまりすぎ。この曲はポーランドの土着の民族音楽をモチーフにしている曲なので、綺麗に吹かずにもっと土臭く。

今日の4人の演奏を比べると、FatimaとAriannaの音はやっぱり重厚な感じでよかったです。
Jackはやっぱりちょっと音が薄い感じ。Richie先生が「綺麗にまとめすぎるな」と言ったのは、サラサラと流れていってしまって心にひっかかって来ない、物足りなさのようなものがあるからなのかもしれません。私の音もそういう傾向があるんですよね。意識して練習しようと思いました。
Category: masterclass